自己肯定感という言葉を耳にする機会が増える中で、日本人は他国に比べて自己評価が低いのだろうかと気になっている方は多いかもしれません。
日本の若者や子どもたちの現状について、日本人 自己肯定感 データが示す具体的な数値を知りたいと感じることもあるはずです。
さまざまな調査結果を整理していくと、たしかに欧米諸国と比べて数値上の低さが目立つという事実が見えてきます。
しかし、この結果には日本の文化的背景や、謙虚さを美徳とする心理が大きく関係しているとも言われています。
この記事では、各種機関が発表している調査データをもとに、日本の自己肯定感の実態とその背景にある要因をわかりやすく紐解いていきます。
ただし、ここで紹介する数値データはあくまで一般的な目安であり、心の状態や教育に関する最終的な判断は専門家にご相談のうえ、正確な情報は公式サイトをご確認ください。
記事のポイント
- 日本人の自己肯定感は欧米諸国と比較して数値が低い傾向にある
- 謙虚さといった日本の文化的背景が自己評価に影響している可能性がある
- 長所や主張性だけでなく他者の役に立つ感覚が自己肯定感に関連する
- 周囲の大人の関わり方が子どもの自己肯定感を育む重要な鍵となる
日本人の自己肯定感に関するデータと実態

- 若者の意識調査にみる欧米諸国との差
- 自身への満足度に関する内閣府の調査
- 高校生が自分をダメな人間と思う割合
- 今の自分が好きと答える若者の少なさ
- 自身に満足している人の割合と国際差
- 長所があると感じている人の割合とは
- 幅広い年代における自信の有無と実態
若者の意識調査にみる欧米諸国との差
日本の若者は、欧米諸国と比べて自己肯定感が低い傾向にあると言われています。
これは、複数の国際比較データによって裏付けられている事実です。
内閣府が2018年に実施した調査を見ると、具体的な実態が明らかになります。
「自分に満足している」と回答した若者の割合において、欧米諸国は約8割に達しているのに対し、日本は4割強にとどまっているのです。
このような結果から、日本と海外では自分に対する評価の基準に大きな差があることがうかがえます。
データから読み取れる違いのポイントを整理してみましょう。
- 日本の若者は自己評価を控えめにする傾向が強い
- 欧米の若者は自分に満足している割合が圧倒的に高い
- 国際比較の調査において大きなギャップが生じている
こうした数値はあくまで一般的な目安ですが、日本人のメンタリティを考える上で重要なヒントになります。
次の項目では、さらに詳細な調査データを確認していきましょう。
自身への満足度に関する内閣府の調査
自分への満足度に関するデータを深掘りすると、国ごとの違いがさらに明確になります。
内閣府が過去に行った調査でも、同様の傾向がはっきりと表れているからです。
内閣府の2013年の調査では、「私は自分自身に満足している」という項目に対する回答比率が発表されました。
アメリカが86%、イギリスが83.1%、ドイツが80.9%、フランスが81.7%と、欧米各国は軒並み8割を超えています。
一方で、日本は45.8%という極めて低い結果となりました。
わかりやすく各国のデータを比較してみます。
| 国名 | 自分自身に満足している割合 |
|---|---|
| アメリカ | 86.0% |
| イギリス | 83.1% |
| フランス | 81.7% |
| ドイツ | 80.9% |
| 日本 | 45.8% |
さらに、2019年の内閣府による意識調査でも、「今の自分に満足している」と答えた日本の若者は40.8%にとどまりました。
年月が経過しても、自身に対する満足度が大きく向上していないことが読み取れるのではないでしょうか。
高校生が自分をダメな人間と思う割合
自分への満足度が低い一方で、自己否定的な感情を抱く割合が高いことも日本の特徴と言えそうです。
国立青少年教育振興機構が2015年に実施した高校生への調査結果から、その実情が見えてきます。
この調査では、「自分はダメな人間だと思うことがある」という項目について質問が行われました。
「とてもそう思う」または「まあそう思う」と答えた割合を比較すると、日米間で大きな開きがあります。
アメリカの高校生が45.1%であったのに対し、日本の高校生は72.5%という結果でした。
具体的な数値を表にまとめてみましょう。
| 国名 | 自分はダメな人間だと思う割合 |
|---|---|
| 日本 | 72.5% |
| アメリカ | 45.1% |
このように、日本の若者は自分を否定的に捉えてしまう傾向が著しく高いことがわかります。
自己否定の感情が強い状態が続く場合は、一人で抱え込まず専門家に相談することが大切です。
また、これらの統計データはあくまで目安であり、個人の絶対的な価値を決めるものではありません。
今の自分が好きと答える若者の少なさ
自分への肯定的な感情をストレートに表現できる日本の若者は、非常に少ないのが実情です。
こども家庭庁が令和5年度に行った調査結果にも、厳しい現実が現れています。
「今の自分が好きだ」という問いに対して、肯定的に答えた日本の子どもや若者はわずか17.5%でした。
これは、アメリカやドイツ、フランス、スウェーデンといった比較対象国の中で最も低い水準です。
なぜこのような結果になるのか、推測される要素をいくつか挙げてみます。
- 長所よりも短所に目を向ける教育的背景
- 周囲の目を気にして自分を好きだと主張しにくい空気
- 謙遜を重んじる文化的な影響
「自分が好き」と胸を張って言える人が少ない社会は、少し寂しく感じるかもしれません。
ただ、これもまた一つの調査データに過ぎず、必ずしも全員の心の中を正確に表しているとは限らない点には留意が必要ですね。
自身に満足している人の割合と国際差
自分自身に対する満足度について、回答の内訳を詳しく見るとさらに興味深いことがわかります。
日本と他国では、肯定的な感情の強さに明らかな違いが存在するからです。
同じくこども家庭庁の調査において、「自分自身に満足している」という項目に「そう思う」「どちらかというとそう思う」と答えた合計は、日本で57.4%でした。
他国はすべて7割以上を記録しているため、日本が最も低い数字となっています。
特に注目すべきは、「そう思う」と強く肯定した割合の差です。
日本の「そう思う」は16.9%にとどまり、他国の半分ほどの水準しかありません。
| 回答の度合い | 日本の子ども・若者の割合 | 他国の傾向 |
|---|---|---|
| 肯定的な回答の合計 | 57.4% | 70%以上 |
| 強く「そう思う」 | 16.9% | 日本の約2倍の割合 |
このデータから、日本人は自分にある程度満足していても、自信を持って「満足している」と言い切れない心理があると考えられます。
控えめな国民性が、アンケートの回答にもそのまま反映されているのかもしれません。
長所があると感じている人の割合とは
自己肯定感の源とも言える「自分の長所」に対する認識も、日本は諸外国に比べて控えめです。
長所を自覚できているかどうかのデータにも、明確な差が表れています。
「自分には長所があると感じている」という項目に対し、日本の割合は65.6%でした。
一方で、次に少ないスウェーデンは73.1%、最も多いドイツは85.2%に達しています。
各国の数値を比較すると以下のようになります。
| 国名 | 長所があると感じている割合 |
|---|---|
| ドイツ | 85.2% |
| スウェーデン | 73.1% |
| 日本 | 65.6% |
日本とスウェーデンの間には7.5ポイント、ドイツとの間には19.6ポイントもの開きが存在します。
自分の良いところを見つけるのが苦手な人が、日本では比較的多いと言えそうです。
自分の長所が見つからず深く悩んでしまう場合は、正確な情報を公式サイトで確認し、必要に応じて心理の専門家に相談することをおすすめします。
幅広い年代における自信の有無と実態
若者だけでなく、日本の大人は自分に自信を持っているのでしょうか。
実は、幅広い年代を対象にした調査でも、自己肯定感の低さが浮き彫りになっています。
スタジオテイルが20代から60代の男女300名を対象に実施した調査データが参考になります。
このアンケートにおいて、「自分に自信がある」と回答した人はわずか26%にとどまりました。
約4分の3の人が、日々の生活や仕事の中で自分に自信を持てずに過ごしていることになります。
年齢を重ねて経験を積んでも、自信を育むことがいかに難しいかが伝わってくる結果です。
もちろん、数値はあくまで一般的な目安であり、自信がないからといって悲観しすぎる必要はありません。
大切なのは、こうした現状を知り、無理なく自分を認める方法を探っていくことではないでしょうか。
日本人の自己肯定感データからわかる背景

- 文化的背景からみる自己評価の傾向
- 文部科学省による自己肯定感の定義
- 長所や主張性と自己肯定感の関連性
- 他者の役に立つ存在かどうかの重要性
- 周囲の大人のかかわり方が与える影響
- 近年の調査でみる肯定的な回答の増加
- 個性や他者からの必要性に関する意識
文化的背景からみる自己評価の傾向
日本の自己肯定感が低く見える理由について、専門家からは興味深い見解が示されています。
単純に能力や自信が劣っているわけではなく、文化的な違いが大きく影響しているという考え方です。
榎本博明氏の著書では、どの国際比較データを見ても日本の若者の自己肯定感得点が飛び抜けて低いのは事実だと指摘されています。
しかし、それが意味するのは自己肯定感そのものの違いではないと述べられています。
欧米諸国と日本における心理的・文化的背景の違いをまとめてみましょう。
- 欧米:自分を大きく見せるために過大評価する心理傾向がある
- 日本:謙虚さを重んじ、自分を厳しい目で見つめる心理傾向がある
日本人は謙虚であるために、アンケートなどで自分を高く評価することをためらうケースが多いと考えられます。
調査の数値だけを鵜呑みにせず、こうした文化的な背景を含めてデータを読み解くことが大切ですね。
文部科学省による自己肯定感の定義
自己肯定感とはそもそもどのような状態を指すのか、教育の観点からの定義を確認しておきましょう。
文部科学省が2017年にまとめた「自己肯定感を高め、自らの手で未来を切り拓く子供を育む教育の実現に向けた提言」に詳しい記載があります。
この提言の中で、自己肯定感が高い人とは以下のような状態にあると定義されています。
- 自分を「かけがえのない存在」として自身で認めることができている
- 自分の長所や短所を含めてありのままを受け入れている
- 他者と関わり、その中で自分が価値のある存在だと受け入れられている
単に「自分が好きだ」と過信することではなく、短所も含めて自分を認め、社会とつながる実感を持つことが重要とされているのです。
心や健康に関わる自己評価の基準については、各自治体や専門機関の公式サイトで正確な情報を確認してみてください。
長所や主張性と自己肯定感の関連性
文部科学省の同調査によれば、自己肯定感には特定の要素が深く関連していることが判明しています。
どのような特性を持つ人が、自分を前向きに捉えやすいのでしょうか。
具体的には、「長所」「主張性」「挑戦心」といった要素が自己肯定感と強く結びついています。
これらが高い傾向にある人ほど、全体的な自己肯定感の数値も高くなることが報告されているのです。
自分の強みを理解し、意見をしっかりと主張でき、新しいことに挑戦する意欲がある状態は、心の安定にもつながります。
ただし、これらがなければ自己肯定感が育たないというわけではありません。
データはあくまで一般的な傾向を示しているに過ぎない点にご注意ください。
無理に主張性を高めようとするのではなく、自分に合ったペースで少しずつ自信をつけていく視点も大切だと言えるでしょう。
他者の役に立つ存在かどうかの重要性
日本の自己肯定感の形成には、他国とは少し異なる独特の傾向が存在します。
周囲との調和を重んじる社会において、「他者への貢献」が大きな意味を持っているからです。
調査によると、日本においては「他者にとって自分が役に立つ存在かどうか」という感覚が、子どもや若者の自己肯定感に大きく関連していることが特徴的とされています。
誰かのために行動し、感謝される経験が、自分自身の価値を実感するきっかけになっているのです。
個人の能力や長所をただアピールするよりも、「誰かのためになっている」という安心感が日本の若者には合っているのかもしれません。
家庭や学校、職場などにおいて、お互いの存在意義を認め合い、感謝を伝える環境づくりが自己肯定感の向上に役立つと考えられます。
周囲の大人のかかわり方が与える影響
子どもの自己肯定感を育むためには、家庭や学校にいる大人たちのサポートが欠かせません。
2018年に行われた同志社大学の調査でも、周囲の環境が与える影響について重要な知見が示されています。
この調査によれば、自己肯定感は「誰」から「どんなサポート」を受けたか、または受けなかったかによって影響を受けることが分かっています。
つまり、子どもや若者の自己肯定感の向上には、身近にいる大人の関わり方が非常に重要な鍵を握っているのです。
大人ができるサポートの例をいくつか挙げてみます。
- 結果だけでなく努力した過程をしっかりと認めて褒める
- 失敗を責めず、次へ挑戦できるような安心感を与える
- 子どもの話を否定せずに最後までじっくりと耳を傾ける
身近な大人が温かく見守ることで、子どもは「自分は大切な存在だ」と実感できるようになるはずです。
もし子育てや教育において不安を感じた場合は、専門家や行政の窓口に相談し、最終的な判断を仰ぐことをお勧めします。
近年の調査でみる肯定的な回答の増加
日本の自己肯定感は低いというデータばかりが目立ちますが、明るい兆しも見え始めています。
最新の動向を見ると、状況が少しずつ改善していることがわかるからです。
文部科学省の資料には、日本の子供たちの自己肯定感について言及した報告があります。
「人並みの能力がある」や「ダメな人間だと思うことがある」といった項目については、諸外国と比べて依然として低い水準にあります。
しかし、前回調査と比較すると肯定的な回答が増加し、否定的な回答が減少していると記載されているのです。
こうした変化の背景には、自己肯定感の重要性が社会全体で認識され始め、教育現場や家庭での声かけが変わってきたことがあると考えられます。
改善傾向にあるという事実は、日本の未来にとって非常に前向きなニュースだと言えるでしょう。
個性や他者からの必要性に関する意識
自分らしさや社会における存在意義について、日本の若者はどのように感じているのでしょうか。
この点に関しても、依然として課題が残るデータが存在します。
「人に誇れる個性がある」という項目や、「他人から必要とされている」という項目に関する調査結果がそれを物語っています。
日本はこれらの質問に対して肯定的に答えた人の割合が60%を割り込んでしまいました。
他国と比較して、群を抜いて低い数値となっているのが現状です。
自分の個性を魅力として捉えきれていなかったり、社会の中で自分が必要とされている実感を持ちにくかったりする状況がうかがえます。
こうした自己認識の低さは心身の健康に関わる場合もあるため、悩みがあるときは無理をせず、心理の専門家にご相談されるのが確実です。
正しいサポートを受けることで、本来持っている個性に気づくきっかけとなるかもしれません。
日本人の自己肯定感データに関するまとめ
- 若者の自己肯定感は欧米諸国より低い
- 自分に満足している割合は4割強にとどまる
- 高校生の約7割が自分をダメな人間と思う
- 今の自分が好きと答える若者は1割台
- 長所があると感じる日本人は他国より少なめ
- 大人世代でも自分に自信がある人は約3割
- 自己評価の低さは謙虚な国民性が関係する
- 主張性や挑戦心が自己肯定感に関わる
- 他者の役に立つ実感が心の支えになる
- 近年の調査では肯定的な回答が増加傾向
よくある質問

- Q.日本人の自己肯定感が低いのは本当ですか?
- A:複数の国際調査データにおいて、日本人は欧米諸国と比較して自己肯定感の数値が低い傾向にあります。ただし、これは能力が劣っているわけではなく、謙虚さを美徳とする文化的な背景も影響していると考えられています。
- Q.子どもの自己肯定感を高めるにはどうすればいいですか?
- A:結果だけでなく努力した過程を褒めたり、話を否定せずに聞いたりするなど、周囲の大人の温かい関わり方が重要です。子育てに関する具体的なアプローチは、教育機関の公式サイトを確認し、必要に応じて専門家にご相談ください。
- Q.大人になってからでも自己肯定感は上がりますか?
- A:大人になってからでも、自分の長所や短所をありのまま受け入れることで、自己肯定感を育むことは可能です。他者の役に立つ経験を積むことも自信につながりますが、深く悩む場合は心理の専門家に相談することをおすすめします。


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